公正な税制を求める市民連絡会

広がる貧困と格差の是正に向けて

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設立2周年記念集会 誰もが支えあう税制へ ~格差社会を乗り越えるために~

(チラシデータ:PDFファイル 1.03MB)

公正な税制を求める市民連絡会を結成して2周年を迎えます。

経済格差は教育、医療、年金、介護の格差を生み、「貧困のサイクル」と「富裕のサイクル」というふたつの異なる人生の道筋を作り出します。

生まれたときの家庭の所得という運だけで人生の大部分が決まっていいのでしょうか。

「特定の誰かの利益」から「人間の利益」への価値の転換し、所得や年齢等の制限によって受益者を「選別」する社会ではなく、人間の生活にとって必要なものをすべての人びとに「普遍」的に提供する社会への転換が求められています。

本集会では、税の普遍主義を提言してきた井手英策さんの講演をもとに、格差社会を乗り越えるヒントを見つける機会にしたいと思います。多くの皆さまのご参加をお待ちしています。

日時 5月28日(日)13:15から(13:00受付開始)

資料代:1000円
*お支払いが難しい方は入場時にお声をおかけください。無料で資料をお渡しします。

会場 日司連会館地下ホール
東京都新宿区本塩町9番地3 TEL: 03-3359-4171
JR中央線、総武線四ツ谷駅徒歩5分、東京メトロ 丸の内線・南北線 四ツ谷駅徒歩6分

共催 公正な税制を求める市民連絡会、全国青年司法書士協議会

★事前申し込み不要

プログラム

13:15 総会

13:30 設立2周年記念集会

(1)   記念講演「誰もが支えあう税制とは」~普遍主義の実現に向けて~

  • 講師 井手英策 氏(慶応大学教授)

(2)   パネルディスカッション 徹底討論「普遍主義は本当に実現可能か?」

パネラー

  • 井手英策 氏(慶応大学教授)
  • 稲葉 剛 氏(一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事)
  • 宇都宮健児 氏(弁護士・公正な税制を求める市民連絡会共同代表)
  • 赤石千衣子 氏(しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長)

コーディネーター

  • 猪股 正 氏(弁護士・公正な税制を求める市民連絡会事務局長)

16:50 終了

連絡先 埼玉総合法律事務所 弁護士猪股正 TEL045-862-0355 FAX048-866-0425

ニュースレター Vol.8:ともに怒り、学び、求めよう


公正な税制を求める市民連絡会の会報の第8号(2017.4月号)です。
下記リンクをクリックするとPDFデータがダウンロードできます。ぜひご覧ください。

<内容>

  • ともに怒り、学び、求めよう
  • 誰もが抱える基礎的なニーズは税で満たせ-「社会保険主義」の罪-
  • 書籍紹介
  • やさしい税金Q&A:法人税について、私たち市民が知っておきたいことは?
  • 会員のひろば
  • 活動報告、開催予告

アップルの空飛ぶ魔術―失われた2000億円余の税収・連載第4回「『消された』子会社」

第4回 「消された」子会社

知的財産権をアイルランド子会社に移転し、そこに利益を集中したとしても、それだけではアメリカ政府の課税から逃れることはできません。

アメリカにはタックスヘイブン子会社への利益移転による課税逃れを規制するために、タックスヘイブン対策税制があります。一定の所得について、タックスヘイブン子会社に留保しても、本社に配当されたとみなして、本社の利益と合算してアメリカの税率で課税するというルールです。

前回述べたようにアップル社はアメリカ以外の国で得た利益を、アイルランド・セールス・インターナショナル(ASI)に集中しますが、ASIに集められた利益は、親会社のAOEを通じて、さらにその親会社のアップル・オペレーションズ・インターナショナル(AOI)に配当として集中します。

AOIはアップル社の海外子会社のほとんどを直接・間接に保有する持ち株会社で、ASIと同じく従業員ゼロのペーパーカンパニーです。重要事項はアメリカの本社の取締役会で決められるなど、本社の管理・支配下に置かれています。 したがって本来ならば、AOIに集中された利益は、タックスヘイブン対策税制によって、本社の利益に合算されて課税されることになります。

しかしここに登場するのが第2の魔法です。アメリカにはチェック・ザ・ボックス規制というルールがあり、申告の際に、ある子会社を課税対象である法人にするか、それとも他の法人の支店にするかの選択を認めています。支店にすることを選択すれば、その子会社間の取引は会社の内部取引とみなされ、取引がなかったものとみなされるのです。

アップル社はAOIの傘下のすべての子会社を、AOIの支店として扱うことを選択しており、その結果アメリカの課税当局からみれば、これらの子会社は存在しないことになり、子会社間の取引も消失してしまうのです。透明人間ならぬ透明企業になるのです。

チェック・ザ・ボックス規制はアメリカのタックスヘイブン対策税制の抜け穴であり、これを利用することによって、アップル社は本来なら本社の利益と合算して課税されるべきタックスヘイブン子会社の利益を、本社から見えなくし、課税を逃れているのです。

(公正な税制を求める市民連絡会幹事・合田寛)

アップルの空飛ぶ魔術―失われた2000億円余の税収・連載第3回「遥かなる旅へ」

第3回 遥かなる旅へ

アップルにとってはまず、本社のあるアメリカの高税率をいかにして避けるかが最大の課題となります。そのためにとられた方法が知的財産権(IP)の低税率国への移転です。

アイフォーンなどアップル製品の主たる価値は、その素材となっているアルミや鉄などの金属にあるのではなく、それを作り出すもととなったアイデァや設計などにあり、それらは主としてアメリカの本社(アップル・インク)が開発したものであり、知的財産権として所有されています。しかしその知的財産権を海外のオフショア子会社に移転すれば、それに結び付いた利益も移転することができます。

アップル社は本社で開発した知的財産権の一部を、アイルランド子会社(アイルランド・セールス・インターナショナル:ASI、およびその親会社アイルランド・オペレーションズ・ユアロップ:AOE)に移転したのです。本社のあるカリフォルニアから、アメリカ大陸を横断し、大西洋を越えるはるかなる旅の始まりです。

知的財産権の移転の方法にはいくつかの方法がありますが、アップル社は「コスト・シェアリング契約」によって行いました。コスト・シェアリング契約というのは、複数の当事者の間で研究開発費をあらかじめ分担しておき、その負担に応じてそこから生じた利益を分け合う契約のことです。

アップルの本社とASI、AOEの間のコスト・シェアリング契約の中心的内容は、アメリカの本社は知的財産の法的権利および南北アメリカでの販売権を持ち、アイルランド子会社(ASI)はそれ以外の国での販売権をもつというものです。

この契約によって、高税率のアメリカで課税される対象を、南北アメリカにおける販売収益に限定するともに、南北アメリカ以外から得られた販売収益を、低税率のアイルランド子会社(ASI)に集中することができたのです。これが魔法の第1です。

(公正な税制を求める市民連絡会幹事・合田寛)

アップルの空飛ぶ魔術―失われた2000億円余の税収・連載第2回「4つの魔法」

第2回 4つの魔法

アップルが税逃れ戦略で使っている魔法は、2013年のアメリカ上院の公聴会で、初めて詳細に解明されました。公聴会ではカール・レビン委員長を始め何人かの証人から、アップルの税逃れ戦略について、マジック(魔法)、ギミック(いかさま)などと、強い批判の言葉が飛びかいました。公聴会で明らかとなった驚くべきその魔法の正体は、大きく分けると次の4つの柱からなります。

  1.  アイフォーンなどアップル製品の製造販売にかかわる知的財産権をアメリカの本社からアイルランドのペーパーカンパニー子会社に移し、それによって大半の利益を実体のないアイルランド子会社に移したこと。
  2.  海外子会社の利益を本社の利益に合算するアメリカのタックスヘイブン対策税制を逃れるために、アイルランドに存在する子会社を、存在しないものとして扱うアメリカ税法のルールを使ったこと。
  3.  アイルランド子会社が中国で生産された製品を低価格で購入し、それを消費国に高価格で販売するいわゆる「移転価格」の方法によって、アイルランド子会社に利益を集中したこと。
  4.  アイルランド子会社はアイルランドで設立されているけれど、その管理・支配はアメリカの本社で行っており、アイルランド税法によって課税されない。一方アメリカの税法は会社の設立地がアメリカ以外であれば課税対象としない。この「居住地認定」の違いを利用して、世界のどの国からも課税されない「国籍なき企業」となったこと。

これらの4つの魔法を組み合わせることによって、アメリカ以外の国での販売収益をすべてアイルランド子会社に集中した上で、アイルランドからもアメリカからも課税されない、税の真空地帯を見つけ出したのです。公聴会のカール・レビン委員長はその発見の比類のない価値に注目し、アップルは「聖杯」を手にしたと述べています。

「聖杯(ホーリー・グレイル)」というのはイエス・キリストが「最後の晩餐」で、パンを裂き「私の体である」と言って弟子たちに与え、杯をとって「私の血である」と、弟子たちにその杯からワインを飲ませたという福音書の物語から来ています。それ以来今日まで、その「聖杯」の行方を求めるいろいろな伝説が生まれました。アップルの発見した税逃れの魔術は、幾世紀にもわたってどんなに探しても誰も見つけることができなかった「聖杯」に匹敵するものであったというのです。

(公正な税制を求める市民連絡会幹事・合田寛)

アップルの空飛ぶ魔術―失われた2000億円余の税収・連載第1回「魔法から抜けられない日本」

第1回 魔法から抜けられない日本

アイフォーンやアイパッドなどは日本でもなじみの深い身近な商品ですが、それらの商品を提供しているアップル社はアメリカのカリフォルニアに本社を置く巨大多国籍企業です。本連載はアップル社を例にとり、巨大多国籍企業がどのように税を逃れているかを検証したいと思います。

アップル社は、同社の最新の年次報告書(2016年)が示すように、世界の販売高が2156億㌦(約23.7兆円)、営業利益が600億㌦(約6.6兆円)に上り、世界の企業ランキングのトップ10に入る巨大企業です。日本のトップ企業であるトヨタ自動車と比べると、販売高(28.4兆円)では肩を並べる一方、営業利益(2.9兆円)ではトヨタの2倍以上の高収益企業です。

アップルは日本でも存在感が大きく、年次報告書(2016年)によれば、日本での売上は169億㌦(約1.9兆円)、営業利益は71.65億㌦(約7882億円)となっています。

もし日本で生まれたこの利益に対して法人税率30%で課税したとすれば、2300億円程度の税収が得られたはずです。しかしその税収は日本の国庫には入っていないようです。アップル社の世界的なスケールの税逃れ戦略によって、他の多くの国と同様、日本でもこの巨額の税収が失われていることがこのほどわかりました。

アップル社の世界的規模での税逃れについては、2013年に開かれたアメリカの上院の常設調査小委員会の公聴会で初めて詳細に解明されました。これを受け、ニューヨークタイムスなど欧米の主要メディアでも大きく取り上げられました。アップルの世界的な税逃れは、後で述べるように、アメリカ以外で得られた利益をタックスヘイブンとして知られるアイルランドに移転して税を逃れるという手法で行われました。ヨーロッパ諸国では市民の抗議の声が高まり、各国政府は自国にあるアップル子会社に対する課税を強めようとしています。

昨年8月には欧州委員会がアイルランド政府に対して、アップル社への税優遇は欧州連合(EU)が禁止する個別企業に対する国家補助にあたるものとして、130億ユーロ(約1.6兆円)の追徴課税を行うよう指示するに至っています。

またアップルなど多国籍企業による税逃れを封じることが国際的な優先課題として合意され、OECDによるBEPS(Base Erosion and Profit Shifting税源浸食と利益移転)プロジェクトが具体化され、現在、各国でその取り組みが始まっています。

アップル社の税逃れはまさにBEPS(ベップス)プロジエクトが問題にしている、多国籍企業の利益移転による税逃れの典型例であり、ここに手を付けない限り、BEPSプロジェクトも絵に描いた餅にすぎなくなります。

わが国ではこれまで、アップルなど多国籍企業の税逃れがほとんど野放しで、ヨーロッパ諸国の取り組み比べても大きく後れを取っています。BEPSプロジェクトを主導することが期待されている日本にとって、この問題は真っ先に取り掛からなければならない課題です。

次回以降で述べるように、アップル社は税を逃れるために、法をかいくぐるいくつかの魔法を使ってきました。まずはその魔法を解くことから始めなければなりません。

(公正な税制を求める市民連絡会幹事・合田寛)

アップルの空飛ぶ魔術―失われた2000億円余の税収―近く連載開始

「アップルの空飛ぶ魔術―失われた2000億円余の税収―」。近々に、フェイスブック、ホームページ等での連載を開始します。
本連載では、アップル社を例にとり、巨大多国籍企業がどのように税を逃れているかを検証します。
筆者は、公正な税制を求める市民連絡会幹事・合田寛さんです。
どうぞ、お楽しみに!

(連載・全7回)
第1回 魔法から抜けられない日本
第2回 4つの魔法
第3回 遥かなる旅へ
第4回 「消された」子会社
第5回 ふたたび旅へ
第6回 魔法で消えた1兆円
第7回 BEPSプロジェクトと日本の課題

2017/3/24(金)学習会「スウェーデンがなぜ普遍主義を選択し、重視するのか?」

~第9回 公正な税制を求める市民連絡会 学習会~

チラシのダウンロードはこちらをクリック:PDFファイル:1.11MB)

誰でも、いつでも、どこでもを原則とする社会権保障

貧困の拡大と深刻化は、世界先進国の共通問題である。
しかし、なぜ相対的貧困率は国によって異なるのか?
市場による経済成長では貧困の縮小は解決できない。
国家による普遍主義的社会権保障(社会政策)と税方式を基盤とする所得再分配にある。
スウェーデンがなぜ普遍主義を重視してきたのかを理解することによって、日本の社会権保障・社会(福祉)政策の限界を考える。

講師:訓覇 法子氏 日本福祉大学福祉経営学部 医療福祉マネジメント研究科教授
日時:2017年3月24日(金)18:30~21:00(受付開始18:00)
会場:主婦連合会会議室(主婦会館プラザエフ3階)

  • JR四ツ谷駅麹町口前(歩1分)
  • 地下鉄南北線 / 丸の内線四ツ谷駅(歩3分)

資料代:500円(経済的に困難な方は無料)

主催:公正な税制を求める市民連絡会

事務局連絡先:弁護士 猪股 正 埼玉総合法律事務所 電話:048-862-0355 / Fax:048-866-0425

OECDのパスカル・サンタマン租税局長との意見交換

パナマ文書の公開によって、一部の多国籍企業や富裕層によるタックスヘイブンを利用した租税回避の問題が注目を浴びています。

近年の急速なグローバル化のもと、多国籍企業の活動の実態と各国の税制や国際課税ルールとの間にずれが生じてきており、多くの多国籍企業がそれを利用し、課税所得を人為的に操作し、課税を逃れています。このことは「税源浸食と利益移転(BEPS:Base Erosion and Profit Shifting)」として、国際課税の重要な課題として浮かび上がっています。

この問題に対処するために、先進国首脳会議(G20サミット)の要請にもとづいて、OECDが2012年にBEPSプロジェクトを立ち上げました。現在15項目の「BEPS行動計画」に沿って国際社会及び各国政府による取り組みが進んでいます。

OECDのパスカル・サンタマン局長は、現在約100か国が参加する同プロジェクトの責任者として世界を回っています。今年1月発足したタックス・ジャスティス・ネットワークジャパン(TJNJ:「公正な税制を求める市民連絡会」、「グローバル連帯税フォーラム」、および「民間税制調査会」の三団体で構成)の代表は、本年1月11日、来日中の同局長と約一時間にわたる意見交換の機会を持ちました。

会談の中で、同局長は、①BEPSプロジェクトは今年、来年が正念場であり、各国国内法への反映が重要であること、②日本の来年度税制改正に含まれているタックスヘイブン対策税制は重要な論点であること、③日本の企業は欧米の企業ほどアグレッシブな税逃れをしておらず、BEPSプロジェクトでは日本が範を示すことが重要であること、④市民社会が政府に対してプレッシャーをかけ続けることが必要なこと、などを指摘しました。

最後に同局長から、今年10月に来日する予定があり、その際にOECDと市民社会との対話集会を持ちたいとの提案をいただきました。

2017/1/24(火)学習会「拡大する住まいの貧困と住宅セーフティネット」

~第8回 公正な税制を求める市民連絡会 学習会~

チラシのダウンロードはこちらをクリック:PDFファイル:81.3KB)

「住居は暮らしの器」と言われるように、適切な居住こそが幸せを実現します。
ところが、社会全体が貧困で住居が確保できなければ、「住居が無く、生きていけない」状況に陥ることになります。高度経済成長を経て豊かな社会を実現したはずでしたが、バブル経済崩壊後の四半世紀は日本社会では人々がいとも簡単に「住居が無く、生きていけない」状況に陥ることを示しています。

本学習会では、居住の本質に立ち返り「居住福祉」の実態とわが国が居住福祉に充てられるべき財政のあり方を学習します。ぜひ、ふるってご参加ください。

講師:稲葉 剛氏 一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事、立教大学大学院特任准教授
日時:2017年1月24日(火)18:30~21:00(開場18:00)
会場:主婦連合会会議室(主婦会館プラザエフ3階)

  • JR四ツ谷駅麹町口前(歩1分)
  • 地下鉄南北線 / 丸の内線四ツ谷駅(歩3分)

資料代:500円(経済的に困難な方は無料)

主催:公正な税制を求める市民連絡会

事務局連絡先:弁護士 猪股 正 埼玉総合法律事務所 電話:048-862-0355 / Fax:048-866-0425